Magisk Manager

結論

それぞれの仕組み

3つともアンロックされたブートローダーが必要で、どれも専用のアプリでイメージにパッチを適用し、fastboot で書き込んでインストールします。違いは、root がどこから来るかです。

Magisk

Magisk は、起動用イメージのうち最初に実行される小さな領域である ramdisk にパッチを適用します。端末の起動時、Magisk は Android より先に自身をセットアップし、システムパーティションを変更せずに root を追加します。端末によって、boot、init_boot、vendor_boot、recovery のいずれかのイメージにパッチを適用します。Magisk は Android 7.0 以降で動作し、アプリ内でコードを実行するモジュール向けに Zygisk を内蔵しています。

KernelSU

KernelSU は、Linux カーネルの内部から root を提供します。公式にサポートされているのは GKI(Generic Kernel Image)カーネルを搭載した端末で、Android 12 以降で発売された端末のほとんどが該当します。インストール方法は次の2つです。

  • LKM モード: KernelSU アプリが boot または init_boot イメージにパッチを適用し、起動時にカーネルモジュールが読み込まれるようにします。端末のカーネルはそのまま使われます。KernelSU プロジェクトは、スマートフォンにはこの方法を推奨しています。
  • GKI モード: 端末のカーネルを、そのカーネルバージョンに合った KernelSU のカーネルに置き換えます。LKM モードが使えない Samsung の端末でも、この方法なら使えます。

KernelSU の App Profile では、root を使う各アプリに何を許可するかを細かく設定できます。モジュールの形式は Magisk とほぼ同じですが、マウントは先にインストールしておく別の「メタモジュール」が担当し、Zygisk は内蔵されていません。

APatch

APatch は、独自のカーネルパッチ用コードで boot イメージ内のカーネルにパッチを適用します。パッチの適用時には SuperKey を設定します。これは root へのアクセスを管理する、8〜63文字の英数字のパスワードです。APatch が対応しているのは、カーネルのバージョンが 3.18〜6.12 で、CONFIG_KALLSYMS を有効にしてビルドされた ARM64 端末だけです。init_boot にパッチを適用することはありません。

APatch は2種類のモジュールに対応しています。Magisk モジュールと同じように動作する APModules と、カーネル自体にコードを追加する KPModules です。

一覧で比較

MagiskKernelSUAPatch
root の出どころパッチを適用した ramdiskカーネル(モジュールまたは置き換えたカーネル)パッチを適用したカーネル
パッチの対象boot、init_boot、vendor_boot または recoveryboot または init_boot(LKM)、または新しいカーネル(GKI)boot 内のカーネルのみ
対応端末Android 7.0 以降のほぼすべての端末対応する GKI カーネルを搭載した端末カーネル 3.18〜6.12 の ARM64 端末
root 権限アプリごと(スーパーユーザータブ)アプリごと(App Profile)アプリごと(SuperKey で解除)
モジュールMagisk モジュールMagisk 形式のモジュールとマウント用メタモジュールAPModules とカーネル用の KPModules
Zygisk内蔵別途モジュール別途モジュール
Samsung公式手順ありGKI モードのみ公式手順なし
公式ドキュメントtopjohnwu.github.io/Magiskkernelsu.orgapatch.dev

どれを選ぶべき?

  • Magisk を選ぶのは、初めて root 化する場合、端末が古いか Android 12 以降ではない場合、または Samsung の端末や Googlebook の場合です。当サイトのガイドのような手順ガイドに沿って進めたい場合にも、最も安全な選択肢です。
  • KernelSU を選ぶのは、端末が KernelSU の対応する GKI カーネルを搭載していて、root を使う各アプリにできることを細かく制御したい場合です。
  • APatch を選ぶのは、KernelSU が対応していないカーネルの ARM64 端末を使っていて、SuperKey の管理に抵抗がない場合です。

Magisk から別の root ツールに切り替える方法

同時にインストールできる root ツールは1つだけです。

  1. Magisk アプリの Complete uninstall で Magisk を削除します。すべての方法はアンインストールガイドで説明しています。
  2. root なしで端末が正常に起動することを確認します。
  3. 新しいツールを、その公式ドキュメントに従ってインストールします。Magisk をアンインストールするとモジュールも削除されるため、その後でモジュールをインストールし直してください。

Magisk に戻すには、同じ方法でもう一方のツールを削除し、純正イメージを書き込んでから、Magisk をインストールします。

よくある質問

KernelSU は Magisk より優れていますか?

誰にとってもどちらかが優れている、ということはありません。KernelSU は対応する GKI カーネルを搭載した端末に向いており、root を使うアプリごとに細かく制御できます。Magisk ははるかに多くの端末と Android バージョンで動作し、ガイドやモジュールの大半は Magisk 向けに作られています。

KernelSU で Magisk モジュールを使えますか?

ほとんどは使えます。どちらも同じ zip 形式を使い、同じフォルダーにモジュールをインストールし、同じ方法でスクリプトを実行します。ただし、システムファイルを変更するモジュールを使うには、KernelSU にマウント用のメタモジュールをインストールする必要があります。また、Zygisk モジュールには別途 Zygisk モジュールが必要です。

APatch はどの端末でも使えますか?

いいえ。APatch が対応しているのは、カーネルのバージョンが 3.18〜6.12 の ARM64 端末だけです。また、カーネルが CONFIG_KALLSYMS を有効にしてビルドされている必要があります。

root ツールを2つ同時にインストールできますか?

いいえ。どのツールも起動プロセスを変更するため、2つ同時に入れると端末が起動しなくなることがあります。別のツールをインストールする前に、一方を完全に削除してください。

KernelSU と APatch は無料ですか?

はい。Magisk と同じく、どちらも無料のオープンソースソフトウェアです。ダウンロードは、それぞれの公式 GitHub リリース(KernelSU、APatch)からのみ行ってください。

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